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平成21年度事業報告

(社)日本照明家協会が創立以来一貫して追究してきた課題は、協会の掲げる基本理念の
【「演出空間・映像領域」の創作活動に対し、芸術性のある照明手法をもって作品の完成度に寄与する」】にあります。この理念実現のため会員・非会員を問わず照明家のスキルアップを願い、照明界のクオリティーを上げるため協会活動に力を入れ今日に至っております。

 第二次「文化芸術の振興に関する基本的な方針」が施行され、 3年経過、この間
「文化芸術立国」を目指すためのその施策はどう、示されたか。政権改変で長期的政権から脱皮するため新政権が打ち出す政策は余りにもお手盛りで、綻びが見えはじめ文化行政始め各方面に波及が、これを交わす狙いの「財源探しの仕分け作業」が新鮮に見えるが本来のミッションはどこかに置き去りの様相、この間「文化審議会文化政策部会」舞台芸術ワーキンググループが「基本方針」見直しのための意見をまとめ“ 舞台芸術を振興する意義・方向性・重点施策” と三の概要と四の項目とし《⑴地域の核となる文化芸術拠点の充実とそのための法的基盤の整備》=芸術社会の活力と創作的な発展をつくり出し国の地域社会の創造性を培い、活力をもたらし、豊かな社会・経済の発展を図るため、実演芸術の専門家が配置された劇場・音楽堂等の整備『社会の活力と創造的な発展をつくりだす実演芸術の創造、公演、普及を促進する拠点を整備する法律』「劇場法」仮称の制定で学識者に加えて現場の声も反映させることが枢要。「公益法人・劇場法」課題はどのように展開するか注視することが肝要であります。

 照明家をはじめ舞台技術者の存在価値をどう高めるか、このため協会の存在感、組織増強施策は我々会員各自が宿題として大きな課題と考えて参りましたが、事業・実行の計画樹立には本部・支部が共有出来る協会運営に喫緊な事項であり、会員一人ひとりが意識の高揚を推進することを願うもので、また、会員組織の協会の衰運はその会員の水準にあります。それゆえ照明家一体の見識と会員一人ひとりが広く見識を高め、照明家としての気概を持ち、意思表示することが大切かと考え進めてまいりました。

 今、世界的な政策金融危機とこれの波及で不況と均質な文化・価値観・経済原則のグローバリズムの流れは巨大な潮流となり、全体的に厳しい世相となっており、協会組織も荒波に翻弄される危機感を抱く現状で、体制をどう支え今後の協会活動を何処へ視点を向けるかが緊要な課題と考え
  ・「協会の財源は何か会員一人一人が積極的に考え どうするかが財政確立の道」
  ・「技能認定制度の活用こそ公益事業そのものであり専門家の位置づけに相応しい技術の尺度として社会的認知への強化策を会員各自が自覚と義務に」
  ・「安全作業の推進と地球環境問題にも視線を向けよう」

                     の三の標語に従い進めてまいりました。
                 

(1)研修会、講演会、展覧会等の開催

 今年度は各支部とこの斯界を構成する人々から見た『専門家』『専門性』として通用するスキルアップと基盤強化を図る事業を開催して参りました。
・新人研修講座は平成21年は 4月6.7.8 日の三日間日本大学芸術学部江古田キキンパス・サンプラザホールで開催。この年 4月入社、就業する人達63名の公開講座で、この講座は未知の職場に理解と興味を持たせるもので、現場作業を中心にカリキュラムを組立て進めており、各分野横断的な総合研修に先鞭を着け定着させたものと自負し今後も継続する所存です
次に討議の一分野のエコ問題は「光エネルギーの効率化・地球温暖化対策問題に照明家としてエコ対策にどのように進めるか」と全国テレビ照明技術者会議・全国舞台照明技術者会議に課題として、また、協会雑誌・ホームページでも多く採り上げ記事として掲載してまいりました。

(2)照明に関する調査研究

・全国テレビ照明技術者会議、全国舞台照明技術者会議とそれぞれの分野で毎年開催。
全国テレビ照明技術者会議は、28回の歴史を数え、10月14/15日都市センターホテル・TB
S 放送センターにて1年間の照明技術、作品の成果を顧るとともに、その中からその都度時宜をえた研究課題を発表、討論を行なった成果を共有しこれを関連者が活用しており、映像領域の各分野より注目すべき催事としての評価を得ております。
・全国舞台照明技術者会議 (全国舞台照明デザイン会議) は平成21年は第20回としてテーマ“やはりエコを考える”とし「光」への変換効率. 「人間に優しい技術」. ムービングライトって何? のテーマで22年 2月 3日座・高円寺で開催されました。
N.G.C.SITEとしても勉強会の開催にて幾多の成果をあげており、協会雑誌に記事掲載として好評を得ております。

(3) 照明技術に関する技能の認定

1) 「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」は1981年春に制定。その後、時代の要請に応えながら実際の「受験者各自の作業能力判定基準 (尺度) にふさわしい制度」として定款に事業の中核と位置づけて、照明家のスキルアップ・業界のクオリティー向上を目的とした公益事業として永い年月の実績があり、この制度は今後も活かし発展されなければならないと同時に、講習受講・受験後のアフター問題の検討・活用の提言もあり、課題として採り上げ改善の方向にすすめる所存です。また、地域講座はこの業界にあって協会の位置づけと全照明家 (会員・非会員を問わず) スキルアップにより「演出空間・映像領域」における創作活動作品の完成度に寄与するためと、協会の社会的認知と照明家全体の技術レベルの向上とこれに相応しい組織基盤の拡充にあり、また、1級認定に関しては上級者 (チーフクラス) 対象のため、認定基準に基づく教育資料を作成し、受験者の技能向上を図るため講座を実施しております。
2) 地域講座は支部長の権限に委ね、支部が実施主体となり支部や地域の事情に合致するように開催、会員・非会員を含め照明家全体の照明技術の普及とレべルアップに貢献しており、支部と本部とで協議し、「技能の尺度」としての普及と啓蒙のため地域の協会活動活性化と考え進めております。実施支部は北海道・東北・東京・名古屋・大阪・九州の6ケ所受講者141名で実施しました。
3)中央講座は「チーフ現職者」を対象とする事実を認識し、「技能認定1級に関しては3日間講座の受講者の事情を考慮、分割受講(有効年間数)可とし受講・受験を容易にする」を確認事項としており、また、中央講座最終日に行う「一級認定試験」の出題傾向と回答例について試験委員会で検討を行い、協会雑誌に掲載するなど受講者増に繋げたい。平成21年度の「中央講座」は東京、大阪、名古屋、広島の4地区受講者46名で実施いたしましが、何方も受講者の減少対策にも課題が残されました。
4) 「更新講座」の検討は運用会議でも検討され、必要性、方法論、財源などが論議されたが、課題は山積であるが重要課題として大切であり、支部からのご意見を求めたが提案も少い、重要課題でもあり今後も継続審議課題であります。

(4)研究の奨励及び業績の表彰

奨励とは創作活動の作品への照明家の貢献度の評価であり、評価があって技能力が高まることは知るところであり、大いに力を入れる事業と考えます。照明作品の顕彰については協会賞の権威を高め、充実を図るための広報・アピールを協会内外に強めてまいりましたが、授賞者はじめ会員自身がこの賞の活用方法を提言して頂き、協会賞のもつ特別な意義を会員一同が今一度、賞の在り方について熟慮し芸術性、創造性を啓発することにより一層社会的に価値と権威あるものに進めることも重要であります。
また、優秀賞・大賞の選考も各委員の洗練された高い見地から厳正な審査に、評価も高まり協会賞の権威も上がっております。会員の関心度を高める一大楷梯でもあり、協会賞の普及と権威に繋がりを持たせたい所存であります。

(5) 協会誌及び関連図書の刊行

「協会雑誌の公益性の主張は何処にあるか」のキャンペーンの展開 ・敷衍ふえん(詳しく説明する) 協会の基本理念目的のため照明家のスキルアップ・クオリティー向上に寄与することで毎月の発刊、併せて情報の速報性に「協会ホームページ」の2本立で、記事も公益法人の事業内容・財務の公開の義務も滞り無く進めております。また、社会経済の厳しい時世に協会雑誌広告掲載にご協力を戴いて各社に対して感謝の念で、また、これに応えるべき協会雑誌にと広報委員会の尽力にも感謝いたしております。
 「電気技術講義テキスト」初版上梓より 4年を経てこの間の制御技術等の最新技術に注目事項が多くあって、技術委員会はこれを受け改訂項目を検証し12月に改訂版を発行いたしました。

(6)関連団体等との連絡提携

今年は「公益法人改革」として《民法法人の新制度への移行措置の概要》が示され、この流れ、概説を平易な文で西嶋竹春公益委員長を初め各委員のお手を煩わせて協会雑誌に「新公益法人制度について」と題して掲載してまいりました。会員の皆様にはお読みなって、今後の当協会の歩む手筈にご理解を得たと思います。どうぞ会員相互でこの課題を是非取り上げ、この難問題をどのように進めてゆくか話題にして英知を協会に提供して頂きたいと考えます。また、協会本部としても関連団体と連携し、行動を深く注視する必要があります。また、平成19年 2月第二次「文化芸術の振興に関する基本的な方針」が閣議決定、施行されました。二律背反の「指定管理者制度」問題も絡んで、文化芸術推進フォーラム、㈳日本芸能実演家団体協議会と密接に連携し、これを活用方策を探究し少しでも我々、舞台技術者が活きる道を自らが構築することに傾注する覚悟が欲しいものであります。「劇場演出空間運用基準協議会」も「劇場演出空間運用ガイドライン共通編2009版」に引き続き「大道具協議会」も発足、次の版作成に論議が続くものと考えます。

(7)その他目的達成に必要な事業

 協会の組織増強とは会員の増強という目に見える側面と、創造活動の中で示される協会や照明家の芸術上の社会的名声や信望の獲得と蓄積という無形の力と二つの側面を持っており、組織の増強は協会の社会的力量を大きくするだけでなく、これにより照明家の社会的地位の確立の一助ともなり、組織基盤のクオリティーを真に引き上げるとともに「数は力」を真に発揮するため一層邁進したいと考えます。
会員の厚生福祉面には、当協会独自のものの「就業中事故の補償制度」の保険金は会費より捻出して支払っております。今期も 3〜5 件の申請があり、それぞれ給付金が支払らわれました。
なお、芸団協の「芸能人年金」「共済制度」は新たな法制化で解散いたしました。
・最後に毎年、会員増強を掲げて参りましたが、残念ですが会員減が目立ち次期には、今後、何らかの対策処置を緊急課題として採り上げることを提言いたします。
協会活動の財源問題にも波及し、法人認可40周年を迎えるにあたり改めて組織の拡大強化に目標の設定と方策を会員の意識に訴えて、協会の理念は何処にあるか、これに相応しい活動は何か、活動の源資は何か、協会の財産は会費が総ての原動力であることを恒常的にお考えいただき、
当協会は何処へ向かうのか、現在は総会にて「公益社団法人」を目指すことを決議しており、目的に向かって進べき道しかないと会員の意思を一つに歩むことが望まれます。
以上、幾つかの継続事業がありますが、事業計画を推進出来ましたことは、会員、賛助会員、関係各位のご理解、ご協力、ご支援の賜物と感謝いたします。            以上
                         平成22年6月11日第37回定期総会承認

平成22年度事業計画

(社)日本照明家協会が創立以来一貫して追究してきた課題は、協会の掲げる基本理念の
【「演出空間・映像領域」の創作活動に対し、芸術性のある照明手法をもって作品の完成度に寄与する」】にあります。この理念実現のため会員・非会員を問わず照明家のスキルアップを願い、照明界のクオリティーを上げるため協会活動に力を入れ今日に至っております。

 政権交代となり政策も変わり「民主党政策集INDEX 2009」に芸術文化・コミュニケーションの充実に関する政策が次のように『芸術文化による社会活力と創造的な発展を促すための法的整備の検討が明記され“ 実演芸術の専門家が配置された劇場・音楽堂等を法的整備、即ち社会の活力と創造的な発展をつくりだす実演芸術の創造・公演・普及を促進する拠点を法的整備する法律 (劇場法仮称)”の制定を検討する』とあり、この事項に関して協会雑誌10月号掲載の『垣内恵美子教授の“ 劇場法 (仮称)”制定に向けてーもっと議論を!』ご覧頂き【劇場法が果たすべき:劇場を地域の中核施設に】より引用させて頂くと《もちろん、劇場法のみで劇場が直面する多くの課題が解決するとはいえない。むしろ、法律はスタートラインである。スタートラインにたてるよう、できる限り多くの関係者、関心ある人々の意見や知識を結集し、実行性のある制度設計に向けて議論が深まることを望みたい》と結ばれております。照明家をはじめ舞台技術者の存在価値をどう高めるか、このため協会の存在感、組織増強施策は我々会員各自が宿題として大きな課題と考えます。第二次「文化芸術の振興に関する基本的な基本方針」が施行され、目指す「文化芸術立国」とどう整合されるか。はこもの行政はどこまで変わるのか。また、公立文化施設の運営に「指定管理者制度」の弊害の続出事例即ち公立文化施設の改修計画の挫折・技術者の育成計画の破棄 (技能の蓄積が無・競争力の低下を招く) そのうえ経済効率のみの追究などで、おおらかさと余裕のある文化施設の運営は何処に行ったのか。この問題は私共の行くてを左右する枢要の地位を占め、官・民の現場技術関係者が積極的な発言と行動に取り組むことが緊要と考えます。

 先般、成立した「公益法人制度改革法」の申請受付が昨年平成20年12月 1日より始まり当協会も公益委員会が毎月定例会議を開催、着々と進めており、申請に必要な定款も会員のお手元にお配りした通りです。現状では隘路も多々ありますが、何とかこの課題を一つ一つ対処して、6月か7月に申請に結び着けたいと努力しております。

 次に世界の国々が環境への倫理問題を挙げて、取り沙汰されて国際的に論議が盛り上がり、国連気候変動サミットで鳩山由紀夫首相が「2020年までに国内の温暖化ガス排出を1990年比25% 減らす」と新しい日本の温暖化ガス削減を宣言し、あらゆる面で反映され、地球温暖化対策について取組の布告が示されました。協会としても見解をもつ必要性があり、その取り組みの一つに立木定彦会員執筆の連載文『「エコロジー」解説』とその周辺を興味深い論説を頂きましたことと「エコアンケート」ととし照明家に協会雑誌・ホームページで求め啓蒙に努めております。また、LED電球も量産体制に進み普及も急速に波及し、デジタル技術の浸透とともに我々の職場にも隅々に広がり、この粋を創造活動へ活用普及させ芸術性の高い照明として活かすには、我々がこれまで蓄積してきた実績を確認しつつ、新たに創作活動にこれらの英知を栄養源として十分活用するとともに次世代にどう伝え、継承させるかはこれからの大きな責務であります。

 今、世界的な不況の波動は納まらず先の見えない情勢で厳しい時代と予測されており、協会組織にも波及、先の見えないまま、最低ラインを予測し本部・支部が共有出来る協会運営に事業・実行の計画樹立に会員一人ひとりが意識の高揚に推進することを願うものであり、また、会員組織の協会の衰運はその会員の水準にあるとも言われます。それゆえ会員一人ひとりが広く見識を高め、照明家としての気概を持ち、我々の仲間が少しでも有利に事が進むよう意思表示することが大切かと考えます。
平成22年度の事業計画は公益目的を達成するために次の

『「演出空間・映像領域」の環境をどう変えて行くべきか』

『創作活動に関わる照明家を始め関連分野の技能者はどう変革すべきか』 

『劇場法 (仮称) 制定に発言と論議を積極的に行動を』
 を柱として活動計画を進めて行くことにいたします。

(1)研修会、講演会、展覧会等の開催

 今年度は各支部と原資増策を共有し支部企画事業の活発化に積極的に起動する運動方針を重点的に定め、「指定管理者制度」施行によるマイナス面を補う対応方策を構築する。また、認定基準に沿った地域講座・勉強会により基礎知識の再教育を基に照明家のスキルアップとクオリティーを高め、創作活動の創作者、観客など、この斯界を構成する人々から見た『専門家』『専門性』として通用する基盤強化を図る事業を取り上げて行きます。・新人研修講座は平成22年は4月10.11.12日の三日間東京で開催。この年4月入社、就業する人達の公開講座で、この講座は未知の職場に理解と興味を持たせるもので、現場作業を中心にカリキュラムを組立てて進めており、各分野横断的な総合研修に先鞭を着け定着させたものと自負し今後も継続する所存です。
・今年度はワールド・ライティング・フェア in TOKYO 2010 開催年で秋ごろ東京で行う計画が進行しており、冒頭に述べた「光エネルギーの効率化・地球温暖化対策問題に照明家としてエコ対策にどのように進めるか」との仮課題でメーカーとの共有する問題としてセミナー・講演会を企画しております。
             

(2) 照明に関する調査研究

・「照明家年鑑」の発行
照明家各人の暦年の実動の記録・賛助会員の動向→メーカーが関わった活動記録・照明会社の活動記録・海外著名な照明家の動向・会館名簿・協会賞受賞者名簿・照明家名簿等掲載の年鑑として刊行。この調査研究を行う予算を計上致しました。
・全国テレビ照明技術者会議、全国舞台照明技術者会議は独自のテーマにて毎年開催。
 全国テレビ照明技術者会議は、29回の歴史を数え、1年間の照明技術、作品の成果を顧るとともに、その中からその都度時宜をえた研究課題を発表、討論を行なった成果を共有しこれを関連者が活用しており、映像領域の各分野より注目すべき催事としての評価を得ております。今年は札幌開催の予定にしております。
 全国舞台照明デザイン会議 (全国舞台照明技術者会議) 舞台分野でも舞台照明の本質・技術・創作などに時宜を得た課題をテーマに毎年、開催計画をはかり参加者の利便性を考慮して開催計画を打ち出しておりますが、回を重ねて今年度は第22回なります。東京で 2年続けて開催しました。手を挙げる支部がありましたらご一報ください。期待多々です。

(3) 照明技術に関する技能の認定

  「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」は1981年春に制定。その後、時代の要請に対応しながら「受験者各自の作業能力判定基準 (尺度) にふさわしい制度」と実践的な事業として定款にの中核に位置づけており、照明家のスキルアップと同時に業界のクオリティー向上を目的とした公益事業の一環で大きな実績もあり、協会の位置づけと、全照明家 (会員・非会員を問わず) に「専門性」「専門家」として相応しい認定制度で、今後も活かし発展させ益々「演出空間・映像領域」における創作活動作品の完成度に寄与するためと、協会の社会的認知・照明家全体の技術レベルの向上とこれに相応しい組織基盤の拡充にありますが、同時に、認定有取得者に対するアフター問題の検討・活用方法には積極的な働きかけが遅れがちであり改善策が喫緊課題として採り上げる所存で、これは一級取得者による「安全作業の基本」欠落による事故が生じ「認定制度」の根幹を揺がし兼ねない問題論点で、我々は恒常的の意識として現場作業では【被害者でもあり加害者でもありうる】この思考を持ちつづけないと、一寸の手抜きが事故の誘発をまねきます。
現在、実演芸術を取り巻く斯界では「文化芸術立国」の実現を基に戦略的政策の構築に取組む必要性が浮上し、この戦略的政策の構築の一環に「劇場法」(仮称)が採り上げら
れ、創造と国民への実演芸術の鑑賞・参加を提供する‘劇場’に独自の法的措置が浮上し、課題の一つとして「専門家人材の派遣・確保・配置」と、この専門家の資格に「劇場技術管理」「舞台技術者」として技能認定制度の調査・研究が浮揚し、今後の動きには注視すべきものと考えます。

(4)研究の奨励及び業績の表彰

研鑽とは創作作品の完成度への照明家の寄与の度合いの評価であり、評価があって技能力が高まることは知るところであり、大いに力を注ぐ事業と考えます。30年近くの歴史ある日本照明家協会賞の存在と価値をどう広報するか、会員一同が啓発啓蒙に努力することが、協会賞の権威を高め、充実を図るものであります。執行側のみでなく会員一人一人が今一度、協会賞のもつ意義と賞の在り方について未来指向に熟慮し、照明家の芸術性・創作性を啓発することにより一層社会的に価値と権威あるものに発展することが重要であります。また、優秀賞・大賞の選考も各委員の洗練された高い見地から厳正な審査に、評価も高まり協会賞の権威も上がっており、また、授賞式にも付加価値は存在し価値と権威あるものにするには粛然の中で表彰され、表彰された受賞者も受賞作品の真価とその意義を正しく受けとめられ、権威ある協会賞えと要望する会員に応える形ともなり、斯界の発展に寄与するものと考えます。

(5)協会誌及び関連図書の刊行

協会の基本理念・目的・情報を凝結した広報誌『協会雑誌』が照明家のスキルアップ・斯界のクオリティー向上と情報の提供の[「日本照明家協会雑誌」の公益性の主張は何処
にあるか] のキャンペーン展開のため、毎月発刊しており、また、併せて情報の速報性に「協会ホームページ」を設け、照明家・関係者など不特定多数の方に平等に情報のを提供している現状であります。
 全国に会員以外の照明家の稼働数は、これら照明家も何らかの形で創作活動にに関与し、支えており、これら照明家の照明技能は会員と共有するもので、故にこの照明家のスキルアップを行うことが「文化芸術立国」樹立の高まりに資するもので、当協会の公益事業の最たるもので、このためにも協会雑誌の発行はその使命を達成する資源として裨益するものと自負しております。

(6)関連団体等との連絡提携

「公益法人改革」は《民法法人の新制度への移行措置の概要》が示され、この流れと概説を平易な文で西嶋竹春公益委員長のお手を煩わせて協会雑誌 9月号に「新公益法人制度について」と題して掲載、以降、毎月、「公益法人改革」委員会を開催、協会雑誌に解説文を掲載しており、「公益法人改革」の道程は決して生半可なものではなく厳しい試練と狭窄の未知と思考されます。会員の皆様にはお読みになって、今後の当協会の歩む道程をご理解を得たと思います。協会本部としても関連団体と連携し、流れを深く注視する必要があります。会員の英知を協会に提供して頂きたい。また、平成19年 2月第二次「文化芸術の振興に関する基本的な方針」が閣議決定、施行されたが、経済効率のみ追究する「指定管理者制度」の弊害が会館・図書館など文化を探究と享受する場に発生、麗しい文化を伝授する場に倦怠感と活動への意欲減衰化が浸透、明日に望みを懸ける「文化芸術振興基本法」が死文化する危惧があり、これらを勘案して「文化芸術推進フォーラム」が‘超党派の音楽議員連盟’の第33回総会議題として「劇場法」の提起と政権変転による与党のマニフェストには会館・劇場の法的整備項目もあり、㈳日本芸能実演家団体協議会と密接に連携し、これの活用策を探究し、少しでも我々、舞台技術者が活きえる道を自らが構築することに傾注する覚悟が欲しいものです。
 安全に関して組織的な総括として、舞台関連17団体加盟の「劇場演出空間運用基準協議会」より〔劇場演出空間運用ガイドライン共通編2009版〕が刊行されました。また、今まで組織がなく取りまとめに苦慮していた大道具関係が秋に協議会として発足、ガイドラインに載せるべく作業が行われております。

(7)その他目的達成に必要な事業

 協会の組織増強とは会員の増強という目に見える側面と、創作活動の中で示される協会や照明家の芸術上の社会的名声や信望の獲得と蓄積という無形の力と二つの側面を持っており、組織の増強は協会の社会的力量を大きくするだけでなく、これにより照明家の社会的地位の確立の一助ともなり、組織基盤のクオリティー向上とともに「数は力」を煥発するためにも一層邁進する所存で、また、会員の厚生福祉面には、当協会独自の「就業中事故の補償制度」あり、この保険金は会費より支払われており、現在、重大事故もなく多少の給付金が支払れております。今後もより充実した会員の厚生福祉面を図り進めてまいります。
 毎年、会員増強を掲げて参りましたが、会員増の目標を下回り、協会活動の財源問題にも波及しております。協会の理念は何処にあるか。これに相応しい活動は何か。活動の源資は何か。をお考えいただき、協会の財産は会費が総ての原動力であることを恒常的に、思慮することを訴えるものであります。
以上の事業計画を推進するためには会員、賛助会員、関係各位のご理解とご協力、ご支援が何よりも大切で、各位のご尽力を切望いたします。        おわり
                      平成22年 1月20日予算総会承認

会長挨拶

                                              沢田 祐二


沢田祐二会長
 この度、社団法人日本照明家協会会長を務めさせていただくことになり、その責任の重さで身の引き締まる思いです。
 戦後の混乱から協会を立ち上げ、1956年、東京に舞台照明家協会を結成し、1970年には、日本舞台照明家協会が全国組織として発会され、小川昇氏が初代会長に就任されました。以来松崎國雄氏、大庭三郎氏、相馬清恒氏、吉井澄雄氏、谷川富也氏と6代に亘って高名なる照明家が牽引して、今日の姿を創り上げました。この間の諸先輩方の血のにじむご努力に心からの感謝を捧げます。今、この協会を引き継ぐにあたり、その功績を無にしないように、併せて協会の更なる発展を目指して、微力ながらも精一杯の努力をする所存でございます。何卒宜しくお願い申し上げます。
 「先行き不透明な時代」とよく言われます。だから何かをしなければ、と誰もが強く思うでしょうが、私はこれまでの事業を、その事業計画に則って粛々と進めて行きたいと思います。「改革」とか「チェンジ」ではなく、いわゆる「継続」です。  
 その為にまずは協会の活性化です。協会員の目線に立って、全会員を巻き込む形、特に若い人達には大いに参加してもらい、その渦の中心になってもらいたい。そうすることで、世代を超えて人の和が生まれ、情報交換が行われ、協会がもっともっと身近なものに感じてもらえるようになり、更には照明家としての新しい見方、生き方を感じ取る事ができるのではないでしょうか。私は事業計画を通して、将来に人材を残すためにも若者の参加を大いに期待しつつ、全員参加型の日本照明家協会になってもらいたいのです。照明家が今何を考え、何を必要としているのかを知り、その上で事業計画の内容を精査し、魅力あるプログラムを組むこと、なにか付加価値を付けること、大勢の照明家が参加できる態勢と状況を作ること等、きめ細かく考える必要があります。
 また協会は9つの支部からなる全国組織です。この広い日本、地域によってそれぞれ状況が違いますが、日本経済の構造不況によって、特に地方は疲弊しきっています。こうした時、協会はなにができるのだろうか、地域の文化力向上のため、強いては人生を楽しむ劇場のために。地域の活性化を支部の方々と共に進めたいと思います。
 さて近年我々は「技術革新」「IT革命」の大波に飲み込まれ、私たちの仕事を取り巻く環境も、仕事の質も量も激変しました。はっきり言って、多くの人達が技術の最先端を追い求める様になりました。その結果、創造と技術、個性表現とハイテク活用、専門性確立と普遍化、伝承と改革、国際化対応、業務環境の整備など課題が山積みです。こうした問題を抱えながら、われわれ照明家は「作り手」の1人として「芸術」と「技術」との狭間を揺れ動きながら、照明家として誇りをもって生きていかなければなりません。
 私も会長である以前に、1人の照明家です。皆さんと一緒に現場で汗を流します。そしてお客さんに人生の感動を真に味わってもらえる様に努力しています。では、その為にはどうすればいいのか。照明の仕事を志す皆さんと考えていきたいと思います。

平成22・23年度 日本照明家協会 役員紹介

名誉会長 吉井 澄雄
名誉顧問 谷川 富也
会長 沢田 祐二
副会長 北寄崎 嵩 寺田 義雄 飯酒盃 真司
専務理事 勝又 伸夫
常務理事 内田 忠夫 西嶋 竹春 村山 研一
山崎 喜正 服部 基
渉外理事 阿部 吉之助
理事 田中 和夫 湯澤 薫 鵜飼 啓三
御原 祥子 川辺 幸雄 木谷 幸江
江野 愼次 里 憲治 岸浪 行雄
監事 井上 正美 中村 仁 竹野 廣二